大阪府下には次の原子力事業所が所在しています。
熊取/泉佐野地区 |
京都大学複合原子力科学研究所 |
試験研究炉 |
原子燃料工業(株)熊取事業所 |
核燃料加工施設 |
東大阪地区 |
近畿大学原子力研究所 |
試験研究炉 |
監視体制
大阪府では、府内の原子力事業所の周辺に環境放射線観測局(モニタリングポスト)を設置し、環境放射線に異常がないか常時監視しています。
モニタリングポストは、空間の放射線(ガンマ線)を測定する装置で、モニタリングポストで測定した結果は、1時間あたりの放射線の量を表します。
各測定局で測定された放射線データは、テレメータシステムによって中央監視局に送信し集中監視を行うとともに、大阪府危機管理センター、オフサイトセンター及び府内5か所に設けられた副監視局へデータを伝送し、監視体制の強化を図っています。
また、中央監視局及び関係市町に設置した広報用ディスプレイでは、リアルタイムで環境放射線の測定値を見ることができます。
緊急通報体制
自然界には宇宙線や空気・大地に含まれる天然の放射性物質があり通常10〜200nSv/h(ナノシーベルト毎時)程度の放射線が観測されます。大阪府では、観測したモニタリングデータに異常とわかる数値が検出されると、直ちに防災担当者へ自動的に連絡がはいり、異常値の原因を究明します。
また万が一、原子力災害対策特別措置法に基づく通報等があった場合には、迅速かつ的確な応急対策が実施できる体制をとっています。
このように大阪府環境放射線監視システムは、原子力事業所周辺の環境放射線を24時間常時監視することにより、府民の安心・安全の確保に努めています。
原子力災害対策特別措置法に規定されている放射線量の基準
・原子力事業者が通報すべき基準
「5μSv/h(マイクロシーベルト毎時)を観測」
5μSv/h(マイクロシーベルト毎時)=5,000nSv/h(ナノシーベルト毎時)で、通常、観測局で測定している値の25〜500倍に当たります。
・原子力緊急事態宣言が発出される基準
「5μSv/h(マイクロシーベルト毎時)を2地点以上で同時に又は1地点で10分以上観測」